これまで生きてきて図書館、本屋、レンタルビデオ屋を何度も利用したが、初めて行くところですんなりと目当てのものを手にできたことがない。以下、図書館、本屋、レンタルビデオ屋での陳列の理想。
図書館

図書館は退職後の老人とか子供連れの主婦みたいな目当ての本があるわけではない人も大勢利用するからジャンル別の分類というのは合理的だと思うが、目当ての本がある場合分類が非常にわかりにくい。最近慣れてきたのでだいぶ見つけやすくなったが、それでも探すのに手間取ることがよくある。まず小説系は個人的に関心がないのであんまりよく知らないしどうでもいいが、作者別で50音に並べればいいだろう(すでにそうなってるか)。問題は一般書である。歴史、言語、自然科学、社会科学などなど様々なジャンルに分けているのはいいが、複数のジャンルにまたがる場合、どのジャンルとも言い難い書籍の場合見つけようとすると手間取ってしまう。どう考えてもこれはこのジャンルじゃないだろということがたまにあるので図書館に入ったらすぐに検索用端末に直行するという無駄な手間が必要になってくる。検索用端末は反応が悪かったり、検索結果の一覧が何ページにもまたがるなどとても操作しにくい。
図書館の一般書は出版社で分類すれば重複なく分類できる。同じ内容のものが複数の出版社から出ている場合もないことはないが、ひとつの本に注目すれば必ずどこかの出版社から出たものなのであくまでその書籍がどこから出されたものかという点ではいずれかの出版社に属する。著者は複数人いることもあるし外国人の場合とか翻訳者がいる場合などは迷うので、とりあえず出版社別に分類して50音順に並べる。そしてそれぞれの出版社の中で著者別に50音順に並べる。著者は複数の場合、原著者・編者などの代表者を優先する。あるいは出版社別にした時点でかなり数が限られるので出版社の中ではジャンル別に分類してもいいかもしれない。
あるいは出版社の中でシリーズになっているのはそれでまとめたほうがいい。ちくま学芸文庫、講談社学術文庫、岩波文庫、中公文庫などはそれぞれまとまって並んでいたほうが探しやすい。書店ではそうなっていることが多いが図書館でもそうすべきである。
本屋
本屋も図書館と同じで書籍は出版社別にして出版社の中でジャンル別か著者別にすべきである。まず本屋はすべての商品について既存の分類を廃止する。小説、一般書、参考書等の区別もとりあえずやめ、参考書や子供向けの絵本などもすべて同列に扱う。そして手始めに出版社別に分ける。これが大前提。さらに出版社の中で著者別に並べるかシリーズ別にするかジャンル別にするかあるいは適当にそれらを合わせた形でもいいが、なんにせよまずは出版社で完全に分類すべきである。一番最初に出版社で分類してそれから一般書、小説、参考書、漫画、児童向け書籍、などと分けたほうが統一感があっていい。
レンタルビデオ
図書館と本屋は前置きとして、一番切実に訴えたいのがレンタルビデオ店。映画についてはそもそも誰が始めたのか知らないが映画をその内容によって分類しようというのが間違っている。ホラーのような明らかに他のジャンルから孤立している種類の映画はわかるが、ヒューマンドラマ、青春、恋愛、伝記、コメディあたりは内容が被ることが多いし完全にそれに特化した作品というのは意外と少なくてどの作品にもまんべんなく複数のジャンルの要素が含まれているのが普通である。他にもアクション、犯罪、サスペンスあたりもかぶることが多い。
ではどうすればいいのか。理想として、まず映画作品は邦画、アメリカ映画、韓国映画などの大分類はもとより、アクション、ホラー、SF、ヒューマンドラマなどの分類もすべて廃止すべきである。そしてかわりに監督ごとに分類をし、あとは日本語表記の監督名を五十音順に陳列すればいい。そうすれば見たい作品がその店舗で扱っているのかどうか一発でわかる。監督が複数人いる場合は代表の一人の監督のところに置いて他の監督のところには「○○監督のところにあります」という案内を置いておけばいい。
そして、目当ての作品を決めずにふらっと立ち寄って手に取りたいという人のためには、それ専用の端末を用意しておいてジャンルごとの検索をかけれるようにすればすべて丸く収まる。あるいは今時スマホなりパソコンなりでいつでも検索できるんだから端末を店側で用意する必要もないかもしれない。店に入ったらレンタルする作品をすでに決めている人はそもまま目当ての監督の棚に直行し、決めていない人はスマホで好きなジャンルの面白そうな映画を決め、監督名を調べればすぐに見つかる。